2024年2月17日、韓国・釜山で開催されている世界卓球女子団体戦で、シンガポールの選手が反則で敗戦するという珍しい試合があったことが話題になっています。
女子グループリーグ第2戦・スウェーデン対シンガポールをリアルタイムで見ていた方はご存じでしょうが、シンガポールの選手が謎の声を発したため反則で敗戦となったのだとか。
この試合を取り上げたネットニュースには、謎の声は「アウッ!」と発せられたと書かれていますが、謎の声を発したのは誰なのでしょうか?声の正体が気がかりですよね?卓球の試合では多くの選手が叫んでいますが、シンガポールの選手が反則となった理由は何なのでしょうか?
そこでこの記事は、謎の声を発したのは誰なのか。声の正体を動画でチェックし、反則負けの理由について調べていきます。
【2024世界卓球団体戦】謎の声を動画でチェック!
物議を醸している「謎の声」を動画でチェックしていきましょう!
Here's a play by play of the controversy that ended off Day 2 – who do you think should get this point at #ITTFWorlds2024? 🤔#Busan2024 #TableTennis #PingPong pic.twitter.com/Kt72Z5iMYr
— World Table Tennis (@WTTGlobal) February 17, 2024
World Table Tennis(@WTTGlobal)によるⅩ(旧ツイッター)へのポストに添付されている動画。ポストを日本語に翻訳すると…
と、いうような謎めいた文章になります。動画を確認すると、シンガポールのチュウ・ジウ選手がサーブをした直後に、「アウッ!」という謎の声が入っています。対戦相手のスウェーデンのクリスティーナ・シェルべリ選手がサーブを返球できずに失敗。その後、「彼女(チュウ・ジウ選手)は叫んだわ!」と手を広げてアピールしています。
ゲームカウント1-2、ポイント9-10とシンガポールにとって絶体絶命の競り合った試合展開だったのですが、スウェーデンチームが抗議したことにより、シンガポールチームが反則で敗戦となったという結末。
反則負けとは穏やかではありませんが、謎の声を発したのは誰なのでしょうか?本当にシンガポールのチュウ・ジウ選手が発したものなのでしょうか?
謎の声を発したのは誰?声の正体はチュウ・ジウ選手か
謎の声を発したのは誰なのか。声の正体については定かではありません。しかし、動画で確認してみてもかなり大きな声です。274㎝先で向かい合う選手どおしですから、相手が叫んだところは視覚に入るはず。と、考えると、シンガポールのチュウ・ジウ選手の声が謎の声の正体なのではないかと考えるのが妥当なのではないかと言われています。
しかし、ジウ選手は反則負けとなった後、相手の握手になかなか応じないなど納得がいかなかった様子。もしかすると、謎の声を発したのはシンガポールベンチだったのか。それとも、会場の誰かだったのか。謎が残った試合となってしまいました。
この試合でシンガポールチームは敗戦となってしまったのですが、大声と言えば、日本の張本智和が試合で叫んでいるところがテレビなどで報道されていますよね。しかし、張本選手が失格というお話は聞いたことがありません。
シンガポールのチュウ・ジウ選手はなぜ失格で敗戦となってしまったのかを調べていきます。
チュウ・ジウ選手はなぜ反則負けになったの?選手の大声に関するルールブックが曖昧だった
チュウ・ジウ選手が反則負けになった理由は、彼女が発した声が相手の選手のプレーを妨害する意図があったと審判に判断されたことです。
卓球の試合において、大声を上げる行為自体が常に反則とされるわけではありません。しかし、試合中に相手のプレーを妨害する意図で大声を出すことは、スポーツマンシップに反する行為とみなされ、反則の対象となることがあります。具体的には、相手選手の集中を乱したり、試合の公平性を損なうような状況での大声は、審判によって反則と判断される可能性があります。
国際卓球連盟(ITTF)のルールには、試合の公正を守るための様々な規定がありますが、大声を出す行為に関する具体的な記述は抽象的です。そのため、試合中の大声が反則となるかどうかは、その声が試合の流れや相手選手にどのような影響を与えるか、そしてその声が故意に相手を妨害する目的で出されたかどうかによって判断されます。
例えば、ポイントを取った後の喜びの表現としての大声は一般的に許容されますが、プレー中や相手がサーブをする直前など、相手のプレーに影響を与える可能性のあるタイミングでの大声は、反則と判断されることがあります。したがって、大声を出す行為が反則になるかどうかは、その状況や意図によって異なります。張本選手の「チョレイ!」が反則とならないのは、相手のプレーに影響を与えるタイミングではないに該当するのです。
では、大声で失格の行為がルールブックのどこに該当するのかというと…
- 3.5.1.3:プレイヤーが試合中に不適切な行動を取った場合に対する警告やペナルティに関する規定。
- 3.5.2:スポーツマンシップに反する行為に対する処罰に関する規定。
これらの規定は、プレイヤーが試合中に故意に大声を出して相手の集中を妨げるような行為をした場合、審判がこの行為を不適切と判断し、警告やペナルティを与える根拠となります。ただし、大声を上げる行為が常に反則とされるわけではなく、その行為が試合の公平性を損なうか、故意に相手を妨害する目的で行われたかどうかが重要な判断基準となります。
ルールブックは定期的に更新されるため、最新の規定や解釈については、国際卓球連盟(ITTF)の公式ウェブサイトで直接確認することをお勧めしますが、卓球は選手同士の距離が近いので、どんな種類の声であれ大きな声が間近で聞こえたら相手選手は驚いてしまいますよね。